杭の健全性試験

ボアホールソナー(Borehole Sonar Test)

基礎杭及び改良体に設置されたボーリング孔や施工時に予め設置された調査用孔に送受信装置が取り付けられたセンサーを挿入し、所定の深度における半径方向の寸法・形状を推定することにより健全性を評価する調査手法。写真は360度旋回式ボアホールソナー。

IT試験(Pile Integrity Test)

当社では、オランダPROFOUND社のITシステム(以下IT試験)を用いて、杭の健全性評価を非破壊で行っています。 IT試験は杭の非破壊検査法でローストレイン法と呼ばれ、杭頭を軽打し、その反射波の挙動を一次元波動論を用いて解析する手法です。この試験により、以下のようなものに適用が可能です。

  • 杭長の推定
  • クラックや断面欠損の有無と位置の測定
  • 断面形状の推定
  • 根固め部の有効長さの推定(埋め込み杭)
  • 杭のヤング率(微小ひずみ領域での動的なヤング率)の確認
  • 杭周面の定性的な摩擦性状の推定

CSL試験(Crosshole Sonic Logging Test)

当社では、アメリカOLSON Engineering社のCrosshole Sonic Loggingシステム(以下CSL法)を用いて、杭の健全性評価を非破壊で行っています。CSL法は、コンクリートやグラウトの基礎構造について正確で信頼性の高い評価をする手法です。CSL法は通常、場所打ち杭の品質保証に応用されています。しかし、泥水壁やべた基礎、コンクリート構造体に応用することもできます。この試験は以下のようなものに適用が可能です。

  • 杭体内の空洞の検出
  • クラックや断面欠損の有無と位置の測定
  • 土壌の侵食
  • その他異物混入の有無
  • 杭体の含む欠陥のサイズ、形状や性質の3Dモデル作成

適用:場所打ち杭、高強度コンクリート杭、泥水壁,ダイアフラム壁や、グラウト、不完全飽和砂試料、放射性廃棄物を含む基礎
対象:クラック、空孔、土壌に侵食、未硬化または強度不足のコンクリート